昨年7月に放送が開始された進撃の巨人season3 Part.1ではウォール・マリア奪還のためついに作戦が実行されるところまで放送されました。
そして2019年4月29日からは待望の進撃の巨人season3 Part.2の放送が開始されました。
前回は楽園に送られたグリシャ・イェーガーと復権派のメンバーは巨人化させられる者、そしてその巨人から逃げる者となり絶望を知った。
しかし次は自分が巨人の餌食にさせられそうになったグリシャ・イェーガーを救ったのは政府の男クルーガーだった。
クルーガーこそがエルディア復権派との内通者を担っていた政府側の人物だったのだ。
クルーガーはグリシャの目の前で自ら意思のある巨人となりその姿を見せつけるのだった。
このサイトでは進撃の巨人season3 Part.2 58話「進撃の巨人」についてまとめました。
進撃の巨人season3第58話 進撃の巨人・グリシャ・イェーガーの記憶
クルーガーは船にいた政府の役人らをまるで果物を絞るかのように握りつぶし全滅させた。
握りつぶした役人らは次々に海に投げいられる。
グリシャ・イェーガーはここで海についての説明を記した。
「海とは地表の7割を占める広大な塩水である」
クルーガーは巨人の姿を解き、グリシャを拘束していた腕の縄を切った。
グリシャはクルーガーに何者なのか訪ねた。
「俺はエレン・クルーガー」
そう名乗り、自分が9つの巨人のうちの1つのちからを宿していることを説明した。
それはグリシャと同じユミルの民であるということだ。
クルーガーはマーレ人になりすまして当局に潜入していたのだった。
クルーガーは結果は失敗に終わったが、グリシャは良い働きをしたと言った。
グリシャは自分は駄目な父親で駄目な夫、そして駄目な男だったと自分を卑下した。
そんな自分が何故巨人にもならず、食われることもなく、ここに残されたのかと質問した。
王家の血を引くダイナの方が残されるなら適任だったのではないかと畳み掛けるようにクルーガーの襟を掴んだ。
しかしクルーガーは急変する。鼻血を流し息を切らし膝をついた。
「同朋だけじゃない」
クルーガーはこれまで何千人ものユミルの民の指を切り落とし巨人にしてきたのだと言った。
それは女も子供も関係無く行ってきたが、全てはエルディアのためだったと信じていた。
クルーガーは自分に時間が無いこと、そしてこれから最後の任務を託すと言った。
それは他の誰かにではなく、グリシャ・イェーガーに与える任務だった。
クルーガーは最初に自分と会ったあの日、妹のフェイがあのようなことにならなければグリシャがここまでマーレを憎むことは無かっただろうと言った。
妹の事件を説明に行った時のグリシャの目は憎悪がはっきりとにじみ現れていた。
クルーガーはかつての自分も同じ目をしていたのだと言った。
クルーガーは自分の過去を話し出す。
「大陸にとどまった王家の残党は革命軍となり、父はその一員だった」
「しかし、何も成し遂げること無く、生きたまま焼かれた」
当時まだ幼かったクルーガーはその様子を隠れた戸棚の隙間から見ていることしか出来なかった。
そしてそれ以来マーレへの復習とエルディアの復権を誓ったのだ。
だがクルーガーがその後やってきた事は同朋の指を切り落とし壁の下に蹴落とすだけだった。
クルーガーは父親が目の前で焼かれた時のまま、自分は戸棚の中にいて世界を見ているだけなのかもしれないと言った。
グリシャは自分に残された任務を教えてほしいと言った。
「これから壁内に侵入し、始祖の巨人を奪還しろ」
自分から巨人を継承して行けとクルーガーは言った。
クルーガーは巨人化したグリシャに食われ、その力を継承すると説明した。
そして同じようにして始祖の巨人を持ち主から奪うようにと言った。
グリシャは何故自分でやらないのかと聞いた?
「9つの巨人の力を継承した者は13年で死ぬ」
自分が継承したのは13年前だと言った。クルーガーは自分の死が目前に迫っているのだ。
「フクロウはそれをユミルの呪いと言っていた」
話しは現実に戻り、エレンは父グリシャ・イェーガーの記憶を元にアルミンに説明する。
13年とは始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでの年月に相当する時間だと言うエレンの言葉をアルミンは書き記す。
「僕はあと13年・・・エレンは?」
「残り8年・・・も無いな」
二人の会話を隣の独房から聞いていたミカサは「ちがう」とつぶやく。
これは何かの間違いだと。
エレンは話しを続ける。
「9つの巨人を宿す者が力を継承させること無く死んだ場合、巨人の力はそれ以降誕生するユミルの民の赤子に突如として継承される」
ユミルの民とは見えない何かでつながっているようにしか考えられないと付け加えた。
ある巨人は、巨人を形成する血や骨、記憶や意思が一つの道になって、その道を通って送られてくるのだと言った。
「そしてその道は全て一つの座標で交わる」
「つまりそれが始祖の巨人だ」
全てのユミルの民はその座標へとつながっているとクルーガーは言った。
「始祖ユミルの正体はいったい何なんだ?」
グリシャの問に、クルーガーはマーレ政権下は悪魔の使いと呼ばれエルディア時代では神がもたらした奇跡だと答える。またそれ以外にも色んな説があると言った。
「この世に真実など無い。それが現実だ」
「誰だって神でも悪魔にでもなれる」
「誰かがそれを真実だと言えばな」
グリシャはダイナが王家の血を引くと言ったのはクルーガーの中の真実なのかと聞いた。
しかしクルーガーはダイナが王家の血を引くのは紛れもない真実だと言った。
グリシャはそれならば何故見捨てたのかと質問する。
「王家の血を引く者だからだ」
王家の血を引くものだからこそ、敵の手に渡すべきでは無かったのだと答える。
「ジークがマーレに全てを話す前に」
グリシャはその答えに納得している様子ではなかったが、クルーガーは自分の任務をまっとうするようにと言われる。
そしてこの場所から壁に向かって走るためには巨人になるしかないのだ。
グリシャは自分に務まるとは思えないと答えたが、クルーガーはお前がやるんだと言った。
だがグリシャは自分が求めた自由の代償がこんな形なら払わなかったと嘆いた。
その言葉を聞きクルーガーは立ち上がり、またグリシャにも立つように言った。
「戦え!」
エルディアに自由と尊厳を取り戻すためにと。
しかしグリシャはうなだれるばかりだ。
そんなグリシャにクルーガーはグリシャの家から持ってきたという一枚の紙を差し出し見るように言った。
しかしグリシャは見られないと目をつぶる。
「見られない、立てない、戦えない」
「玉もないか?マーレに去勢されたか?」
クルーガーの言葉にグリシャは自分に憎しみを思い出させようとしても無駄だと答える。
「俺に残されたのは罪だけだ」
そう言い目に涙を浮かべた。
「それで十分だ」
「お前を選んだ一番の理由は、お前があの日壁の外に出たからだ」
「あの日お前が妹を連れて壁の外に出ていなければ」
「いずれ父親の診療所を継ぎ、大人になった妹は結婚し子供を生んでいたかもしれない」
「だがお前は壁の外に出た」
「俺はここで初めて同朋を蹴落とした日から、お前は妹をつれて壁の外に出た日から」
「その行いが報われる日まで進み続けるんだ」
「死んでも。死んだ後も」
歯を食いしばりながら、グリシャはクルーガーが持つ紙切れを見た。
それはかつて記念にと撮影した家族写真だった。
「これは、お前が始めた物語だろう」
グリシャは立ち上がった。
「9つの巨人にはそれぞれ名前がある」
「これからお前へ継承される巨人にもだ」
「その巨人はいついかなる時代においても自由を求めて進み続けた」
「自由のために戦った」
「名は」
「進撃の巨人」
進撃の巨人season3第58話 進撃の巨人・エレン・クルーガの記憶
「何してるの?」
独房の中でエレンが祈るようなポーズで佇んでいるのをみてハンジが声をかけた。
エレンが振り向くとハンジの他、リヴァイとアルミンも一緒だった。
「進撃の巨人・・・ってやってたよね?今」
「いえ」
「ええ??やってたよね?ふたりとも今の見たでしょ?」
ハンジはエレンの答えに対し、一緒に目撃していたリヴァイとアルミンにも聞いた。
ハンジはエレンの行動が不可解で、そして進撃の巨人とはエレンの持つ巨人の名前でもあり、理由が気になった。
しかしリヴァイはエレンは15歳だからそんな時期もあると言い、ハンジを止めた。
そしてリヴァイは牢の鍵を開けた。
ハンジはリヴァイの説明に納得がいかずしつこく食いつくが今度はそれをアルミンが止めた。
ハンジの空気の読めない言葉の嵐にエレンはつい声を荒げて何しに来たのかと問う。
リヴァイは牢をあけ、出るように促した。
「懲罰ならまだ10日ほど残っていますが・・・」
エレンは突然の釈放に驚いた。
「終わりだ。10日分の罰なら今ハンジが与えた」
ハンジはザックレー総統には掛け合っているから安心するようにと言った。
ミカサも同じくして釈放された。
そしてリヴァイは急いで身支度するようにと二人に言った。
エレンは何をするのかと聞く。
リヴァイは女王陛下との謁見だと答えた。
ヒストリアはライナーに託されたユミルの手紙を読んでいた。
ユミルの手紙には自分の近況と、あの時ヒストリアを置いてライナー達と行くことを選んだことを謝罪する言葉が書かれていた。
そしてこれから自分は死ぬが、そこには後悔は無いのだと記されている。
しかしまだヒストリアと結婚出来ていないことが心残りではあると最後にかかれていた。
ヒストリアは手紙を読み終え、そっと手を重ねると電気が走ったような衝撃を体感した。
まるでそれは道のようで、そしてその道は一つの座標に集まる・・・つまりそれが始祖の巨人だ。
ヒストリアは突然の衝撃と見えたものに驚きを隠せなかった。
この手紙に何か仕掛けでもあるのかと思い、紙を色んな角度で見ているとハンジに声をかけられた。
ヒストリアが何も無いと答え、手紙はこれで全部なのかと聞いた。
ハンジは自分たちに有益な情報が書かれているとは思わないがそれだけだと答える。
ジャンはヒストリアだけに分かるような情報は書かれていなかったのかと尋ねる。
ヒストリアはわからないが暗号などは書かれていないと思うと答えた。
そしてユミルからの手紙に涙声になりながら優しく「バカだなぁ・・・」と言った。
そこへ部屋に通されたのはリヴァイに連れられてきた、エレンとアルミンとミカサだ。
3人は順々にヒストリアに頭を下げ「陛下」と声がけをする。
ヒストリアはあわてて公の席じゃないからと3人にかしこまらないように言う。
そして思ったよりみんなが変わっていないことに安心したと言うが、エレンはまだそれは実感が出来ていないからだと答えた。
そしてグリシャ・イェーガーの綴った半生を記した書物と壁の外の文明の証拠物を前に、調査兵団が持ち帰った情報についてザックレー総統は兵士らを讃えた。
それはここに集った生き残った9名だけではなく、戦死した199名の戦果だと。
そしてハンジはこの戦いで知り得た情報による壁内での環境は今だ脅威に侵されていると言い、その敵は巨人だけではなく人であり、文明であり、それらを総称して世界であると言った。
グリシャ・イェーガーの記した書物には、自分たち壁の中の人類は巨人になれるユミルの民であり、それが故に世界は自分たちを根絶するのだと記されていた。
「始祖の巨人がマーレに落ちれば、エルディア人は終わりだ」
「そんな事は壁の王が許すわけがない」
「壁の王は戦わない」
『エルディアが再び罪を犯すと言うのなら、我々は滅ぶべくして滅ぶ』
『我は始祖の巨人と不戦の契りを交わした』
「壁の王は大陸の王にそう言い残し壁の門を閉ざした」
「壁の巨人が世界を平らにならすとも言い残したのではないのか?」
「その言葉が抑止力になる間につかの間の平和を享受するらしい」
「壁の王は民から記憶を奪い壁外の人類は滅んだと思い込ませた」
「無垢の民に囲まれ、そこを楽園だとほざいている」
「もはや民を守らぬ王は王ではない」
「必ず見つけ出して臆した王から始祖の巨人を取り上げろ」
「それが俺たちの使命だ」
グリシャ・イェーガーはその後使命を果たして始祖の巨人の力はエレンに託された。
そして始祖の巨人がその真価を発揮する条件は王家の血を引く者がその力を宿すこと。
しかし、王家の血を引く者が始祖の巨人を宿しても、壁の王の思想に囚われてしまい、残された選択肢は自死のみなのだ。
ハンジはこれがおそらく「不戦の契」だと言った。
だが過去にエレンは無垢の巨人を操った事がある。
それは王家の血を引く者でなくても始祖の巨人のちからを使える可能性があることを示している。
エレンはその時のことを思い出していた。
あの瞬間だけ全てがつながったような感覚になったのだ。
何故そのような事になったのか、エレンが記憶を辿るとそこにはダイナフリッツが存在した。
彼女は王家の血を引くものだった。
エレンは思わず大声をあげてしまったが、ザックレー総統に続けるように言われるとなんでもないと言い座った。
場の空気を読んでハンジはエレンを見下ろし、都合の良い言い訳を思いついた。
「あぁ、なるほど、そっか」
「なんでも彼は今そういう時期にあるようでして、突然格好つけたり叫んだりしてしまうそうです」
ザックレー総統はそれは気の毒にと言い、年頃だから仕方ないと理解した。
エレンを気遣いアルミンは静かに声をかけ、またエレンは隣のミカサを見た。
「あの事は二人にも話していない」
「母さんとハンネスさんを殺した巨人が父親が前に結婚してた相手だったって」
エレンはヒストリアを見た。
「何よりこんなことを話したら、王家の血を引くものを巨人にして俺が接触すれば始祖の巨人の力を扱える、かもしれない」
「そうだ。かもしれないだ」
「だがその可能性があると知れば、兵団はヒストリアをどうする?」
「家庭をもて。壁の中に入ったら世帯を持つんだ」
「何を言っている?俺にはダイナがいる」
「それにそんなことを言われても巨人になる直前の記憶は無くなるんだろ?」
「そうとも限らん。あとで誰かが見てるかもしれん」
「妻でも子供でも街の人でもいい」
「壁の中で人を愛せ」
「それが出来なければ繰り返すだけだ」
「同じ歴史を、同じ過ちを、何度も」
「ミカサやアルミン、みんなを救いたいなら使命を全うしろ」
「ミカサ?アルミン?誰のことだ?」
「さあ・・・わからない」
「誰の記憶だろう」
まとめ
いかがでしたか。
グリシャ・イェーガーの半生を書き記した書物には、彼がエルディア復権派としてマーレ政府にクーデターを起こそうとしている事、そして家族、息子の裏切りによってクーデターは失敗に終わり復権派は妻ダイナも含め殺されてしまった事が事細かにかかれていました。
そしてエレンは始祖の巨人のちからの発動条件を知って、ヒストリアのことを思い言えずにいます。
また、自分の母やハンネスさんを死なせた巨人が父のかつての妻であることも知るのでした。
書物により、壁内人類の敵が巨人のちからを操る人間であることが事実になり、物語はここから大きく変わっていきます。
次回進撃の巨人season3 Part.2 第59話は「壁の向こう側」です。放送が楽しみですね!
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