近年、様々なコーヒーショップが立ち並ぶなか、じわじわとお客からの支持を集めてきた高倉町珈琲。
2018年5月17日放送のカンブリア宮殿では、高倉町珈琲の会長、横川竟が語る理想とする珈琲店とは?
一昔前までは珈琲店といえばおなじみのドトールやルノアール、スターバックスが主だった店でしたが、最近では上島珈琲、星乃珈琲、コメダ珈琲など多数が出店し各地に店を構えています。
業界内では熾烈な戦いになっている珈琲店。専門店以外でもコンビニエンスストアでは手軽に淹れたてコーヒーを購入出来、店によってはイートインコーナーも充実していることからわざわざ珈琲店に行かずともそれなりに美味しいコーヒーが飲める。
そんな時代にあえて横川会長は「お客さんを喜ばせたい」その一心でこの世界に挑む決意をされました。
今回の放送はその横川会長の挑戦を追ったストーリーになっています。
横川竟とは?外食会のレジェンドと呼ばれる男の真相
横川竟とは、あのすかいらーくグループを創設した横川兄弟の三男です。
長野県出身の横川の外食産業との最初の出会いは、17歳の時に築地の食品卸問屋[伊勢龍]での修行から始まった。
横川は伊勢龍の社長から厳しくたたき込まれてきたことがある。
「客をだますな」
「稼いだ金は客に還元しろ」
この教えを徹底的にたたき込まれた。
その後25歳で、他の2人の兄弟と一緒に食料品店をオープンさせた。[ことぶき食品]という。
しかし、その後急激に増えたスーパーマーケットの勢いが強く、業界の違うビジネスへの転換を余儀なくされた。
試行錯誤の上、目をつけたのがアメリカのファミリーレストランである。
その後1970年に横川3兄弟は日本初のファミリーレストラン[すかいらーく]を設立、オープンさせた。
そして2014年。すでに飲食会から退いていた横川は高倉町珈琲をオープンさせたのである。
■従業員もしっかり満足できる外食をつくれ
飲食業はその厳しい環境から、なかなか人材も集まらず定着率もわるい。
横川はすかいらーく時代から長年その現場を見てきた。
そこで横川が決意したのは「従業員をも満足させる」ということだった。
働く社員やアルバイトが満足できるような仕組みづくりを大切に力を入れる。
優秀な社員が負担なくフランチャイズオーナーになれる制度、そしてパート社員も株を持ち配当が受け取れる持ち株制度を取り入れるなど、さまざまなことに挑戦するのがこの横川だった。
■横川 竟
・1937年 長野県生まれ
・1954年 築地の卸問屋[伊勢龍]で修行
・1962年 ことぶき食品を兄弟で設立
・1970年 すかいらーく国立店開業
・2006年 すかいらーくCEO
・2008年 すかいらーくCEO 解任
・2014年 高倉町珈琲 開業
■高倉町珈琲
・設立 2014年
・資本金 5000万円
・本社 東京都国立市東1-16-17
・従業員 約450名(2018年4月現在)
・店舗 19店(2018年4月現在)
地元客に愛される珈琲店、高倉町珈琲とは
東京の郊外を中心に多数出店し、現在では各地に全19店舗を展開している。
この店の魅力は、何と言ってもその美味しそうなメニューにある。
名物の[リコッタパンケーキ]は運ぶだけでプルプルと震えるそうだ。
懐かしの[ナポリタンスパゲッティ]は甘味さえ感じるトマトソースが人気だとか。
また都心の珈琲店といえば店内が狭いところが多い中、シックで広々とした店とゆったりとした座り心地の良いソファーが用意されている。
そのせいか高倉町珈琲には年配客が多いということだ。
ゆっくりと過ごせるようにこだわったことがシニア層のハートをつかんでいる。
そんな高倉町珈琲にはもう一つの変わった特徴がある。
それは運営する本社スタッフの年齢だ。なんとほとんどの社員が60歳以上というから驚かされる。
代表の横川自身が御年80歳。
高倉町珈琲を立ち上げた時点で77歳だった横川の年齢を思わせない軽いフットワークと、また彼を慕ってついてきた社員とともに、より良いお店を作るために日々奔走している。
横川は「本社・本部は必要ない」と言う。
「店長が良ければ店は必ず繁盛する」と語り、店から上がったアイデアを常に最優先に、本部で製作したマニュアルを[現場]に変えさせていくのだ。
こうした横川の挑戦が、高倉町珈琲を愛されるお店に成長させていくのだろう。
代表メニューは美味しさを追求したリコッタパンケーキ
お店の看板メニューでもあるリコッタパンケーキは、注文後に1枚1枚調理するため、時間がかかることがあります。
小麦粉に卵黄と牛乳、そしてリコッタチーズを加えて作った生地に、メレンゲを優しく混ぜてこんがり焼き上げたパンケーキは、リコッタチーズの香りとともに、ふわふわの食感を楽しめます。
■高倉町リコッタパンケーキ
シンプルだからこそ、パンケーキそのものの美味しさを堪能できる一品です。
ついているメープルシロップはフルーツソースに変更も出来、二通りの楽しみ方が出来るのも嬉しいですね。
■特性クリームのリコッタパンケーキ
高倉町珈琲の一番人気と言えばこれ!
ふわふわのリコッタパンケーキに特性のクリームがかけられたパンケーキです。
クリーミーでコクのあるこのクリームがとろとろとした食感をプラスし、絶妙な組み合わせに!
販売時間が限定になっているので事前に確認をおすすめします。
■フレッシュフルーツのリコッタパンケーキ
ブルーベリー風味のフルーツソースで仕上げたリコッタパンケーキ。
お皿に盛られたフルーツは季節によって内容がかわります。
目にも鮮やかで思わず写真を撮りたくなる一品です。
それ以外にもパスタやサンドイッチなどの軽食もあります。
モーニングメニューも豊富でお手頃価格です。
まとめ
いかがでしょうか。
高倉町珈琲を最近になって近所で目にするようになった、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シックな店柄から、すかいらーくの創設者が創業した店だとは誰も思わなかったかもしれません。
当初は東京郊外にしかなかったお店ですが、少しずつ各地に増えてきています。
落ち着きのあるたたずまいの店内は何時間でも居たくなるようなゆったりとした癒しの空間です。
今回の放送で創設者の熱い想いが伝わり、今後店舗数が増えていくのが楽しみです。
お近くにお店のある方は一度来店してみてはいかがでしょうか。
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