昨年7月に放送が開始された進撃の巨人season3 Part.1ではウォール・マリア奪還のためついに作戦が実行されるところまで放送されました。
そして2019年4月29日からは待望の進撃の巨人season3 Part.2の放送が開始されました。
シガンシナ区内ではベルトルトの超大型巨人に為す術もなくアルミンは混乱してしまいます。
また壁の外では獣の巨人による次なる攻撃が準備されているのでした。
このサイトでは進撃の巨人season3 Part.2 53話「完全試合(パーフェクトゲーム)」についてまとめました。
超大型巨人が瓦礫を撒き散らすだけで周辺の家屋は焼け落ち辺りは一瞬で火の海になる。
コニーは超大型巨人がかきあげる瓦礫の中に人類の唯一の希望であるエレンの家があるのではと絶叫する。
「エレンのイエーガー!」
突如笑いだしたコニーを殴るようにサシャに言うジャンと実行するサシャ。
そして様子を見ていたミカサは超大型巨人が自分たちの位置を分かっていないではと言う。
超大型巨人は手当たり次第街を焼き尽くしているのだ。
「あの野郎!今度は俺の街に火をつけやがった!!!」
エレンは怒りを隠せずにいる。
コニーは再びアルミンに指示を出すように言ったが、アルミンには思い浮かぶ術が無いのだ。
「ジャン、代わってくれないか?」
アルミンはベルトルトに言われた言葉を思い出しながらジャンに指揮を代わって欲しいと頼んだ。
自分にはもうどうしたら良いか分からないのだと崩れるアルミン。
ジャンは一瞬考え、すぐに川に移動すると決断した。
全員エレンに乗って行動する。
「アルミン、俺は状況は読めるがこの場を打開出来るような策は何も浮かばねえ」
「最終的にはお前に頼るからな」
アルミンは動揺しながらその言葉を聞いていた。
壁の外ではリヴァイらが2~3メートル級の巨人の制圧にあたっていた。
しかし獣の巨人は依然として動こうとしない。
またリヴァイは壁の中で起こった爆発と仲間の無事を気にかけていた。
この場を早く片付けて壁の中に駆けつけなければと焦る。
そして兵士らは残りの巨人を仕留めるために立体機動装置で進んだ、その瞬間だった。
無数の岩の礫が飛んできて前方の家屋、そして兵士らを一撃で薙ぎ払った。
獣の巨人が投石を始めたのだ。
たった1度の投石で、ほんの一瞬で前方の兵士らは死んだ。
そして4足歩行の巨人が獣の巨人の元に大きな岩を運んでくる。
獣の巨人はそれを手の中で粉々にして次の一撃を用意した。
「目指すはパーフェクトゲームだ」
そう言うと2射目を投げた。
壁の上にいたエルヴィンは馬を守っていた壁の前にいた兵士らに投石が来ることを伝え物陰に隠れるように命令する。
またリヴァイは先にやられた兵士らの元に駆けつけるが…
獣の巨人の投石に為す術もなく2射目で更に多くの兵士を失ってしまう。
エルヴィンはこの惨劇を前に言葉を失う。
また馬を守っていた新兵らは恐怖に震えた。
そこへ駆けつけたリヴァイは巨人からの攻撃に備え壁まで後退するように命じる。
馬を守りながら必死に壁まで逃げる新兵らの元にエルヴィンも壁から下りてきた。
リヴァイは状況を確認する。
「最悪だ」
エルヴィンはそう答え、この投石が続けばこの場もすぐに更地になるだろうと言った。
また中では超大型巨人が迫ってきている現状では壁の中に逃げることも許されない。
兵士は立体機動装置で壁の中に逃れることが出来ても馬を連れて行くことは出来ず、馬が無ければこの地から巨人を避けて戻ることは出来ない。
リヴァイはハンジ達の状況とエレンの安否を聞くが、エルヴィンは状況を把握できていないこと、そして最初の爆風多くの兵士がで巻き込まれたと答えた。
そして獣の巨人の投石により今残っている内門前の残存兵力は新兵とリヴァイ、自分のみだと説明した。
こうしている間にも獣の巨人による投石は続いている。
岩の礫はもう壁にまで到達しているのだ。
「エルヴィン、何か策はあるか?」
リヴァイが聞くとエルヴィンは目をそらした。
また壁の中ではジャンの指示により超大型巨人を引きつけるためにエレンが叫び声をあげる。
エレンの位置を敵から隠しながら行う今回の作戦だったがもうそうは言っていられない状況だ。
しかし超大型巨人はエレンの叫び声に気づき振り向くが進行を止めることは無かった。
このままではエルヴィンたちが挟み撃ちになる。
「エレン!のっぽの足を止めるぞ!!」
エレンは超大型巨人に向かって走り出した。
しかし以前の戦いで立体機動は超大型巨人の前では使えないことが分かっている。
ジャンはもう試しながらやるしか無いと言い、ミカサがそれを請け負った。
またアルミンには少し離れた所で見ているようにとジャンは言った。
「もうべそかくんじゃねえぞ」
「必ず手がかりがあると信じろ!!」
エレンは超大型巨人の前に回り込み超大型巨人の左足をおさえようとする。
しかし次の瞬間超大型巨人は足を蹴り上げエレンを壁の上まで飛ばしたのだった。
また壁の外側では壁の上までふっとばされたエレンをリヴァイとエルヴィンが見つける。
ミカサはエレンが動かないことを心配するが、ジャンは目の前の怪物に集中するように言った。
策は無いがこのままでは全てが終わる。ジャンは全員で攻撃を仕掛けると声を上げた。
「やつはまだ雷槍を知らない」
「俺とコニーとサシャで気を引く」
「そのすきにミカサが打ち込む!!」
3人は超大型巨人の前に立体機動装置で飛び上がり挑発する。
そのすきにミカサは超大型巨人の後ろに回り込んだ。
ミカサの放った雷槍は超大型巨人の項に刺さったがその瞬間高熱の蒸気が噴射された。
超大型巨人の項から雷槍は抜け爆発し、その破片がミカサを直撃する。
またジャンらも蒸気によって弾き飛ばされた。
ミカサはアルミンの元に戻り、何か反撃の糸口が浮かんだか聞いた。
アルミンには何も策が浮かばなかった。
そうしてる間に再び超大型巨人は歩みを進める。
また噴煙の向こうからは目を覚ました鎧の巨人が歩いてきてるのだった。
獣の巨人は投石を続け兵士らの盾になっていた家屋はもう殆ど残っていなかった。
リヴァイは反撃の手数が何も無ければ敗走の準備をするとエルヴィンに言った。
壁の上で気絶しているエレン起こし、エルヴィンと数名の兵士を乗せて逃げるようにと。
「少しでも生存者を残す」
新兵らはこの状況に混乱していた。必死に馬を守ってきたがもう意味がないと絶望しているのだ。
いくら馬を守ったって、それに乗って帰るやつは誰もいないと頭を抱えて泣き崩れる新兵。
その状況でリヴァイは新兵らとハンジたちの生き残りが一斉に馬で散らばり帰路を目指すのはどうかとエルヴィンに聞いた。
彼らをおとりにしてエルヴィンらを乗せたエレンが駆け抜けるのだと。
「リヴァイ、お前はどうするつもりだ?」
「俺は獣の相手だ」
「やつを引きつけて…」
「無理だ」
「近づくことすら出来ない」
「だろうな」
「だが、お前とエレンが生きて帰ればまだ望みはある」
「既に状況はそういう段階にあると思わないか?」
「大敗北だ」
「正直言って、俺はもう誰も生きて帰れないとすら思っている」
「ああ。反撃の手立てが何も無ければな」
絶望していたのはリヴァイも同じだった。
だからこのエルヴィンの言葉に素直に驚いた顔をした。
「あるのか?」
「ああ」
「何故それをすぐに言わない?」
「何故クソみてえなツラして黙っている」
「この作戦がうまく行けば、お前は獣の巨人を仕留めることが出来るかもしれない」
「ここにいる新兵と私の命を捧げればな」
獣の巨人の投石攻撃は止むことはない。
恐怖のあまりしゃがみ込む新兵らをエルヴィンも見た。
「お前の言う通りだ。どのみち我々はほとんど死ぬだろう」
「いや、全滅する可能性のほうが高い」
「それなら玉砕覚悟で正気にかける戦法もやむ無しなのだろう」
「そのためにはあの若者たちに死んでくれと一流の詐欺師のように体の良い方便を並べなくてはならない」
「私が先頭を走らなければ続くものは誰もいないだろう」
「そして私は真っ先に死ぬ」
「地下室に何があるのか、知ることもなく」
「は?」
エルヴィンはため息をついて座り込んだ。
「俺はこのまま地下室に行きたい」
「俺がこれまでやってこれたのはいつかこんな日が来ると思っていたからだ」
「いつか答え合わせが出来るはずだと」
「何度も死んだほうがマシだと思った」
「それでも父との夢が頭をちらつくんだ」
「そして今、手を伸ばせば届く所に答えがある」
「すぐそこにあるんだ」
「だが、リヴァイ、見えるか?」
「俺たちの仲間。仲間たちは俺らを見ている」
「捧げた心臓がどうなったか知りたいんだ」
「まだ戦いは終わってないからな」
「全ては俺の頭の中の子供じみた妄想に過ぎないのか?」
「お前はよく戦った」
「おかげで俺たちはここまでたどり着くことが出来た」
「俺は選ぶぞ」
「夢を諦めて死んでくれ」
「新兵たちを地獄に導け」
「獣の巨人は俺が仕留める」
エルヴィンはそうリヴァイから言われると一瞬驚き、そして優しい笑みをたたえた。
「突撃ーーー!!!」
エルヴィンを筆頭に新兵らは馬に乗り獣の巨人を目指す。
獣の巨人が投石の用意をするとエルヴィンの合図で炎弾が上がる。
そして馬を横にずらした。
エルヴィンは総員による騎馬突撃を獣の巨人に仕掛け、リヴァイには獣の巨人を仕留める作戦を兵士らに言い渡したのだ。
そして信煙弾にて投石の命中率を少しでも下げながらおとりになるのだと。
また獣の巨人の投石により建物は無いが、檻の役割を担っている巨人を利用しながらリヴァイには立体機動装置で進むようにと命じた。
リヴァイは特攻する兵士らをみて「すまない」と心で言った。
「兵士よ行け!!兵士よ叫べ!!」
そしてエルヴィンを含む多くの兵士が礫の餌食になった。
いかがでしたか。
調査兵団はほぼ壊滅状態まで追い込まれ、ついにエルヴィンは新兵を引き連れて獣の巨人に特攻攻撃を仕掛けました。
心臓を捧げた友のために、夢を諦めた友のために、残されたものは走り続けます。
エルヴィンという大きな犠牲を乗り越えてリヴァイは獣の巨人を仕留めること出来るのでしょうか。
次回進撃の巨人season3 Part.2 第54話は「勇者」です。放送が楽しみですね!