名探偵コナンに登場する謎多き男、安室透。彼は3つの顔を持つ人間なのです。
私立探偵として毛利探偵事務所の1階に店を構える喫茶ポアロでアルバイトをしている安室透。
そして黒の組織の一員、コードネームはバーボン。もう一つが公安警察の降谷零。
今回紹介する『緋色の帰還』ではまだ彼が公安警察であることは明かされていませんが、『緋色の追求』ではコナンは安室は何らかの理由で黒の組織に潜入捜査をしている公安警察だと思い確かめてみたのだ。
だがそれを否定した安室透。彼が推理の末行きついたのは沖矢昴が暮らす工藤邸だった。
このサイトでは第782話『緋色の帰還』についてまとめました。
ジョディに変装したベルモットは楠田陸道についてキャメル捜査官から情報を聞き出した。
安室はその情報で、FBI捜査官の赤井秀一がまだ生きていると推測したのだ。
そしてその夜、安室が訪れたのは工藤邸だった。
■沖矢VS安室 駆け引きが始まる!
沖矢は安室を部屋に招き入れお茶を用意した。家の外には安室の仲間が待機している。
部屋に戻ってきた沖矢に安室は『ミステリーはお好きですか?』と尋ね、沖矢は『ええ、まあ』と答える。
安室はその話からしようと言い、死体取り換えトリックについて話そうと言うのだ。
『ある男が来葉峠で頭を撃たれその男ごと車で焼かれたんですが』
『辛うじて焼け残った右手から採取された指紋が生前その男が取ったというある少年の携帯電話に付着していた指紋と一致し』
『死んだ男の身元が証明されました』
『でも妙なんです』
『その携帯に残っていた指紋ですよ』
『その男はレフティ。左利きなのになぜか携帯に付着していたのは右手の指紋だった』
『変だと思いませんか?』
それに対し、沖矢は携帯を取ったとき偶然聞き手が何かでふさがっていたのではと言い返す。
『若しくは右手でとらざるを得なかったか』
『その携帯はね、その男が手に取る前に別の男が拾っていて、その拾った男が右利きだったからですよ』
安室は実際には3人の男にその携帯を拾わせようとしていたようだと言った。
『さて。ここでクエスチョン。最初に拾わせようとしたのは油症の太った男』
『次に首にギプスをつけた痩せた男』
『最後にペースメーカーを埋め込まれた老人』
『この3人の中で指紋が残っていたのは1人だけ』
3人のうちこの携帯を拾ったのは2番目の痩せた男だけ。だがそのあとに携帯を手に取った男の指紋もついているのでは?と沖矢は尋ねた。
『着かない工夫をしていたとしたら?おそらくその男はこうなることを見越してあらかじめ指先に・・・』
一方その頃、ジョディも同じことを考えていた。
赤井秀一は指をコーティングしていたから携帯には赤井の指紋はつかなかったのだと。
その証拠に缶コーヒーを飲むときに手が滑って缶を落としたのだ。
だから携帯についていたのは赤井ではなく楠田陸道の指紋なのだ。
それは来葉峠で頭を撃ちぬかれ燃やされた遺体は楠田陸道のものだったということを意味している。
工藤邸ではまだ沖矢と安室の推理合戦が続いている。
沖矢はそのあとその男はどうやってその場を離れたのかと聞いた。
安室はそれを答える前に大事な話をしているのだからテレビを消してほしいといった。
しかし沖矢はマカデミーショーが気になるのだと言う。安室は仕方なく続ける。
『その男を撃った女とグルだったんでしょうから、おそらくその女の車に乗り込んでこっそり逃げたんでしょう』
『離れた場所でその様子を見ていた監視役の目を盗んで』
監視役はジンとウォッカだ。だが撃たれた男は頭から血を吹いて倒れた為にまんまとだまされたのだ。
そして安室はその細工をしたのがアガサ博士だと狙いを絞っていたのだ。
そして頭を撃てと言ったのは監視役の男だったことから、それを予想して仕組んだのだと言った。
だが、安室はこの計画を企てたのは別の人物だという。
安室はそれをコナンだと推測していた。そしてジョディもそこへたどり着いたのだ。
赤井が最後に行ったとされる言葉が『まさかここまでとはな』
これはコナンに対してはなった言葉だったのだ。
安室はこの言葉に補足した。
『まさかここまで読んでいたとはな』と。
一方来葉峠に向かうジョディらの車をつけている妙な車。
キャメル捜査官はそれに気づき速度をあげる。
山道を高速で駆け抜ける車の中でキャメル捜査官はジョディに、その後赤井に似たような人は現れなかったのかを聞く。
ジョディは赤井の口癖を思い出し、米花百貨店でぶつかった男の口癖と赤井の口癖が同じだったことに気が付いた。
工藤邸では、安室がコナンの周りに突然現れた不審人物を辿ったら簡単にここにたどり着いたと言った。
コナンとこの家の工藤優作との関係は分かっていないが、沖矢がコナンのおかげでここに住まわせてもらっているのは確かなようだと。
安室はジョディらに追っ手をつけていると言い、拘束したら連絡がくるのだという。
仲間の危険を知らされれば、素直に話すだろうと脅すのだ。
だが連絡が来る前にマスクを取ってほしいと安室は言った。
『沖矢昴さん。いや。FBI捜査官赤井秀一』
『キミがそれを望むのなら仕方ない』
沖矢の言葉に不敵な笑いを浮かべる安室。
一方ジョディらの車の前には道を塞ぐためにバリケードにした車が。
キャメル捜査官は何とかそれを潜り抜けるが、まだ油断はできない。
工藤邸ではマスクを外した沖矢に怒りをあらわにする安室。
沖矢が外したのは風邪のためのマスクであって、変装マスクではなかったのだ。
『そのマスクじゃない。その変装を解けと言ってるんだ』
沖矢はとぼけた対応をし、自分は風邪をひいているからマスクをして良いかと聞くのだ。
後ろのテレビではマカデミショーの最優秀賞が発表され、受賞したのは工藤優作だった。
一方ジョディらは再び窮地が訪れる。無理な運転がたたってタイヤが破損したのだ。
追っ手にどんどん車間距離を詰められ危険な状態が迫ってきていた。
工藤邸では安室が家中に設置された隠しカメラについて質問した。
この映像を録画してFBIに送るのか・・・
それとも別室でこの状況を見ている人物がいるのか・・・
そう。別室にはコナンが控えていたのだった。
沖矢は自分と顔や声が似ていたのかを聞くが、安室は冷製に顔は変装、声は変声機でごまかしているのだという。
変声機がアガサ博士の発明品であることはすでに調査済みなのだ。
チョーカー型の変声機はそのハイネックのシャツで隠れるくらいなんだと言い、有無を言わさず沖矢の服に手をかけた。
だが、その首にはチョーカーはついていなかった。
■ジョディを救うのは
一方、絶体絶命のピンチに見舞われたジョディとキャメル捜査官。
二人があきらめたその瞬間、
『屋根を開けろ』
『開けるんだ、キャメル』
屋根を開けるとそこには二人のピンチに駆けつけた赤井秀一がいたのだ。
追っ手らは赤井の存在に気付き、安室に指示を仰ぐために電話をする。
安室は目の前にいる沖矢は赤井ではなく、ジョディらの方に赤井がいたことを知り驚愕した。
『5秒だ。もう少し行くと200Mのストレートがある』
『そこに出たら5秒間ハンドルと速度を固定しろ』
『このくだらないチェイスにケリをつけてやる』
ジョディは今まで何をやっていたの?なんで車に乗ってるの!?と聞く。
赤井は、すべてコナンの思惑通りだと言った。
いかがでしょうか。
とてつもなくハラハラする内容で最初から最後まで目が離せませんでした。
安室と駆け引き勝負をする沖矢こと赤井秀一。
そしてジョディらの危機に登場した赤井秀一・・・カッコよすぎですよね!
緋色シリーズはあと1話で終わりますが、赤井秀一が生きていることを知ったバーボンが次に出る行動が大変気になりますね!
ちなみに今回安室が引き連れてきたのは黒の組織の一員ではなく公安警察です。
その内容は『緋色の真相』にてご紹介しますのでぜひチェックしてください。
『緋色』シリーズはこちらをチェックしてみてください。
★名探偵コナン安室透セレクション:第779話『緋色の序章』まとめ
★名探偵コナン安室透セレクション:第780話『緋色の追求』まとめ