日本人の多くが慢性的な頭痛に悩まされているといわれているのをご存知でしょうか。
15歳以上の日本人の3人に1人は頭痛もちだとされておりその数は何と3000万人以上です。
頭痛と一言でいってもその原因は様々です。そして起こる原因に合わせた治療が必要になります。
その中で女性特有の頭痛は女性ホルモンの影響ともいわれており、また月経に関連していると自覚がある女性も多くいます。
このサイトでは女性の頭痛について、原因やその対処法と医療機関への受診の目安や治療法をご案内します。
頭痛が起こると日常生活にも影響が出て、仕事や家事、育児などで毎日忙しい女性には大変つらいものです。
このサイトを参考に慢性的な頭痛を改善していきましょう。
■女性ホルモンの分泌量の変動が片頭痛を起こす
月経痛で悩む女性のうち約半数の人が、月経と関連して片頭痛が起こると認識しています。
実際に月経開始数日前から月経3日くらいまでに片頭痛を起こす人が多いのはよくある事です。
それは女性ホルモンのひとつ、エストロゲンの分泌量の急激な変動が頭痛が起こる事に大きく関係しているからです。
エストロゲンの分泌量は月経周期に伴って大きく変動しており、排卵日と月経開始期に急激に低下します。
妊娠中はエストロゲンの変動がほとんど無い事から頭痛が起こりにくく、出産後は元のように月経と関連した片頭痛が起こるようになります。
■月経関連片頭痛の診断について
月経に関連して起こる片頭痛を[月経前症候群]や[月経痛・生理痛の一部]と思っている人も多いようです。
月経関連片頭痛を念頭において3周期程度の月経機関と片頭痛の発作を記録してみましょう。
月経と片頭痛の関係が自分でわかるだけでなく、病院を受診したときに医師にも伝わりやすくなります。
治療の方針を決めるにも大変役に立ちますよ。
■月経関連片頭痛とは
月経開始数日前から月経3日くらいまでに起こる片頭痛を[月経関連片頭痛]と呼びます。
他の時期の片頭痛に比べて痛みが強く出たり、痛みの持続時間が長い、また再発しやすいなどの特徴があり、一般的な市販薬では痛みに十分に効かないことも多いようです。
そして月経に伴って起こることから、毎月のように症状が出る人はその時期を恐れるようになり片頭痛がないときも不安な気持ちで過ごすということもあるそうです。
月経期間に起こる片頭痛は他の時期の片頭痛に比べて重症度が高い事が多いため、多くの病院ではトリプタン系薬剤の使用を推奨しています。
市販の鎮痛剤で効果が不十分だと感じながらもずっと服用していると、使用する回数が増え薬剤の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)に陥る可能性があります。
いつもの鎮痛剤が効きづらいと感じるときは早期に医療機関を受診しましょう。
◦月経関連片頭痛の特徴
・月経に伴って起こる
・普段より症状が重く、持続時間が長い
・再発しやすい
・前兆がなく起こる
このような症状が出るときは月経関連片頭痛の可能性を疑い、痛みの状況に応じては我慢せずに病院を受診しましょう。
月経期だから起こりやすいとは言え出来ることなら痛みを感じずに過ごしたいものです。
女性ホルモンの影響で起こる片頭痛をコントロールするのは難しいですが、普段起こる片頭痛に関しては少しの工夫で改善できそうです。
■頭痛が起こる日やその時の環境を確認してみる
例えば人ごみや睡眠不足などの環境で片頭痛が起こる時はそれを記録しておきましょう。
原因を特定しておくとそれを避けることもできます。
■週末の寝だめはNG
寝不足、寝すぎ。そして疲労や空腹などの体のストレスは片頭痛の引き金になります。
特に週末の寝だめや二度寝は食事の時間を大幅に超え、空腹と重なって片頭痛を重くすることがありますよ。
■頭痛を誘発する食品を取りすぎない
チョコレート、チーズ、ハム、ヨーグルト、赤ワインなどは片頭痛を誘発すると言われています。
適度な量を心がけて、過剰に摂りすぎないようにしましょう。
これらを意識すると一般的な片頭痛を予防することにつながります。
また起きてしまった片頭痛には無理をせずに安静にすることが大切です。
とは言え忙しいときはそうそう毎回横になっていられませんよね。
そこで片頭痛が起きてしまったら、下記の事に注意しながら改善を図りましょう。
■温めるのはNG
冷たいタオルなどを痛む所にあて冷やすことで血管が収縮して痛みの軽減に役立ちます。
逆に入浴やマッサージは身体は楽に感じても、血管を拡張させるので痛みが増すことになり逆効果です。
■カフェインを適量摂取する
コーヒーや紅茶、日本茶に含まれるカフェインは血管を収縮させる作用があります。
痛みの早期に飲むことで軽減されますよ。
ただし過剰摂取は逆に頭痛を誘発することになりますので程度な量を摂るようにしましょう。
■休息
やはり痛みが酷いときは無理をせず休むのが一番です。
その際は出来るだけ暗く静かな場所で横になりましょう。
頭痛の最中に体を動かすと返って痛みが増し、また、光や音でも痛みが増すこともあります。
いかがでしょうか。
常日頃から慢性的に頭痛を感じる人が多い中、女性は月経関係で通常とは違う片頭痛を起こしやすい体質です。
また片頭痛は目のあたりからこめかみに向かって頭の片側がドクンドクンと脈打つように痛みが特徴的です。
この痛みは断続的に続き、時により強い痛みを引き起こします。
いつも気にならない光や音に敏感になり、吐き気を伴うように重症になる事もあります。
このような時は無理に体を動かすと余計に痛みが悪化します。生活面にも支障をきたす場合もありますので、出来るだけ暗く静かな場所へ移動して患部を冷やすようにしましょう。
また普段から片頭痛の前兆のある人は常に鎮痛剤を携帯するようにして、痛みを感じたら早めに服用するように意識しておくと良いですね。
そして予防のために普段から体を動かす習慣をつけておく事は大切ですが、痛みが出ているときは絶対に行わないようにしましょう。片頭痛は痛みの発作が出ているときに体を動かすのはNGです。
突然襲ってくる、時に耐え難いほどの痛みを伴う片頭痛ですが、自分の頭痛の特徴を普段からチェックしておくと、慌てず対処することが出来ます。
また、痛みがひどく市販薬が効かない、効きづらいときは無理をせずに十分な休息をとり、医療機関へも相談をするようにしてください。