現代病ともいわれる肩こり。症状が重くなると首や鎖骨、胸まで痛みが生じることもあります。
肩こりが起こる原因はデスクワーク、家事や育児などが代表的ですが、他にも長時間同じ姿勢で過ごすことで筋肉がこり固まってしまう環境にある人は肩こりになりやすい状況と言えます。
慢性的な肩こりは頭痛を併発させるなど、QOLを低下させ日常生活に支障をきたすことにも発展しかねません。
そこでお勧めするのが『肩甲骨剥がし』です。忙しい現代人はなかなか病院やマッサージに行く時間も取れませんが、自宅で出来る肩甲骨剥がしなら自分のペースで行うことができ、また効果も出やすいので続けていくことが苦になりません。
このサイトでは肩甲骨剥がしをお勧めする理由と、自分で簡単に取り入れられるやり方をご紹介します。しっかりと覚えて肩こり知らずの身体を取り戻しましょう。
肩こりは実は年齢に関係なく発症する物です。
その原因は様々で、負荷のかかるものを持ったことだったり、姿勢の悪さったり、血行が良くないことだったり。
また普段肩甲骨周りの筋肉を使わない人もなりやすいとされています。
長時間同じ姿勢を続けるパソコン作業や最近ではスマホを使用することも肩こりに影響すると言われています。
そして肩が凝りやすい人の特徴として、肩甲骨周りの筋肉が非常に凝り固まっているということが分かっています。
そこで着目するのがこの肩甲骨周りの凝りを解消するということです。
代表的な方法として『肩甲骨剥がし』というストレッチがあります。
このネーミングから、「痛いんじゃ・・・」と思われる人もいるかと思いますが、痛くはないですので怖がらず実践していきましょう。
そして筋肉を意識してほぐしていくので慢性的な肩こりでなければ大体一発で効果が出てきます。
もちろん日々の生活が影響して肩こりを発症するので定期的に行うことが望ましいですが、マッサージや整体のように毎回通うのが大変と思われる人でも自宅でセルフケア出来てしまうので苦になる事なく取り入れていけるのが魅力です。
肩凝りが慢性化してくると、頭痛が起こったり、内臓にも影響を与えることがあり健康面にも問題が出てきます。
そうなる前に正しくケアすることが大切です。
肩凝りが解消されると動きも活発になり、日々の生活にも活気が持てるようになりますよ。
■肩甲骨とは?
肩甲骨とは背面部から肋骨を覆っている三角形状の大きな骨です。
胸部には体幹と上肢で構成される肩甲帯というものがあります。
肩甲帯は体の中でも可動域が広く、腕が前後左右、そして下に動かせるように出来ています。
この肩甲帯を構成しているのが鎖骨と肩甲骨になります。
肩甲帯がよく動くのはこれらの骨が他の部分とのつながりが薄くなっており、独立した構造になっているためです。
そして肩甲骨を支えているのが大小様々の34個の筋肉です。この肩甲骨を支える筋肉が背骨や肋骨、上腕や首などに繋がっているのです。
そのため、片足重心やいつも同じ腕で荷物を持ったり、長時間のデスクワークやスマホなど悪い姿勢を続けてしまうと肩甲骨も左右でズレが生じることになります。
また心的ストレスが影響すると無意識に肩が内側に入る傾向があり、そうすると背中が丸まってしまいます。
この状態が続くと肩甲骨はハの字に広がり内臓が圧迫されるため胃腸の乱れにつながることもあるのです。
このように歪んだ姿勢のままで肩甲骨周りの筋肉が硬直することで肩周りの動きが悪くなり肩こりを起こしてしまいます。
それが慢性化することで状況は悪化し、頭痛やめまい、耳鳴りを起こし、重症になると自律神経失調症を引き起こすこともあるのです。
背中に張り付いた肩甲骨をほぐすためには肩甲骨周りの筋肉の緊張をほぐしてあげることが大切です。
肩こりが改善されると血行が良くなり、内臓機能も向上し便秘や肌トラブルにも効果が出てきます。
また姿勢を良く保ちやすくなるので体のラインもきれいになり、身体全体が軽く感じるようになります。
1日5分の『肩甲骨剥がし』を実践することで、肩甲骨周りが動かしやすくなりスッキリとした気分になりますよ。
肩甲骨剥がしを行うタイミングは、夜寝る前や朝起きた時など、身体が適度に緩んでいるタイミングが良いとされています。
お風呂上りの筋肉が柔らかくなっているときもおすすめです。また夜寝る前に行うことで眠りの質も向上します。
■肩甲骨剥がしのやり方。
これらのポーズは傷みを感じることのない、無理のないとこまでに留め、無理やり動かすことのないようにしましょう。
それでもしっかりと効果がありますので、無理をする必要はありません。
①まずは準備段階
その1
1.右手で左ひじの上あたりをつかみます。同じように左手で右ひじの上あたりもつかみます。(軽く腕を組んだような姿勢になります)
2.そのままゆっくり肩を上に持ち上げ、そのままの姿勢で下げます。持ち上げるときは上がる所までで大丈夫です。(呼吸は自然に)
3.これを10回繰り返します。
その2
1.右手で左肩をつかみます。同じように左手で右肩をつかみます。(上からつかむのではなく、下から肩を包み込むような姿勢です。肘と肘が出来るだけ合わさるようにします)
2.この状態で肩をゆっくり上げ下げします。この時背中が反らないように気をつけましょう。これを10回くりかえします。
3.腕の位置を逆にし、同じように10回上げ下げします。
②少しずつ剥がしていきます
1.準備編のその2の腕を肩から手を離し、右の手の甲と左の手の甲がくっつくような姿勢をキープします。(ヨガのワシのポーズ)
2.そのまま肩を上下にゆっくり動かします。動く所までで大丈夫です。10回行います。(腕の位置は無理をせず、出来るところまでで大丈夫です)
※肩甲骨が剥がれてくると手と手の平が合うようになってきますよ。
ここまでで、結構肩が軽くなります。
終わってから肩を回してみると始める前よりもかなりスムーズに回せますよ。
③慢性化した肩こりにも効果大
その1
1.腕を後ろに回し、腰のあたりで手を組みます。この時手のひらが上に向くようにします。
2.この状態で肩甲骨をゆっくり回し、背骨を挟むような状態でキープします。
3.その状態で腕を下にグーッと引っ張り、肩甲骨を下げます。これを10回繰り返します。
その2
1.その1の姿勢のまま、次は腕を腰から遠くになるように上げていきます。
2.伸ばしたまま下げて、上げてを10回繰り返します。
※この際、身体が前のめりになるということは肩甲骨が動いていない状態です。きついと感じる場合は、この前のストレッチまでに留め、繰り返し行うことで肩甲骨が剥がれてきたら実践してみましょう。
その3
1.その2の腕を腰から離した状態に伸ばしながら、左右に腰をひねります。
2.後ろを振り返るように左右を1セットとして10回繰り返します。
いかがでしょうか。
どれも簡単なストレッチですが、しっかりと肩甲骨に効きます。多少の肩こり程度なら1回でも効果が実感できますよ。
もちろん続けていくことで肩コリ知らずの身体になれますので出来るだけ毎日継続して行うことをお勧めしますが、無理のない程度に留めることが一番です。
やってみて痛いと感じるポーズは、痛くない程度の姿勢で行い、身体が柔らかくなりその姿勢がきつく感じることがなくなったら実践してみてください。
肩こりが改善されると、体調が良くなる事もですが何をするにも体が楽です。また体の動きがしなやかになりますのでスポーツをする時の怪我防止にもつながります。
1日5分でできるので頑張って継続してみてください。スッキリした身体を手に入れ健康的な毎日を送れるようにしましょう。